家族信託とは? 5つのポイントで徹底解説

家族信託とは、金融商品の信託とは違い、非営利目的で財産の管理・処分を行う仕組みで「家族の家族による家族のための財産管理」であると言えます。

具体的に、家族信託には大きく分けて 3名の登場人物が出てきます。

1人目、財産を保有しており財産管理や処分を任せたいと思っている人。これを「委託者」と呼びます。高齢の父親であったり母親とするとイメージが湧きやすいでしょう。

2人目、財産の管理や処分を責任をもって担う人。これを「受託者」と呼びます。子どもであったり孫とするとイメージが湧きやすいでしょう。個人ではなく法人に設定することも出来ます。

そして 3人目、信託財産から得られる利益を受け取る人。これを「受益者」と呼びます。これは信託の設定によって様々ですが「委託者」である、財産を保有していた高齢の親が「受益者」になるケースもありますし、配偶者や子ども、孫とするケースもございます。

これ以外にも、必要に応じて財産の管理・処分を担う「受託者」を監督する「信託監督人」を設定することもございます。

家族信託イメージ図

家族信託は、成年後見制度や遺言書による相続では出来なかった柔軟な財産管理が出来るとして近年、注目を集めております。そんな中から、特に注目すべき 5つのポイントについて解説致します。

ポイント01元気な内に、贈与税などかからず財産の管理を家族に移行出来る

元気な内に、贈与税などかからず財産の管理を移行出来る

家族信託は、信託財産の管理・処分の権利は受託者に移ります。その移行を委託者が元気なうちにしておけば、想い描いた信託がなされるかを目で見て確認することが出来るので、安心です。この点は、亡くなってから効果が生じる相続とは大きな違いになります。そして、財産を贈与するのではなく管理・処分の権限を委託者から受託者に移行させるだけなので、贈与税などは一切かかりません

また、委託者が亡くなったとしても家族信託は継続して行うことが可能ですので、委託者が死亡した時、委託者が死亡した後の財産管理をどうするのか、あらかじめ設定しておくことも可能です。

ポイント02認知症になった際の資産凍結リスクを未然に回避出来る

認知症になった際の資産凍結リスクを未然に回避出来る

認知症になってしまってから財産を動かそうとしても、判断能力に支障をきたすなど影響がある場合、手続きが滞り最悪、資産が凍結してしまうリスクがあります。成年後見人を立てて財産を動かすことは可能ですが、制約も多いため自由に動かすことは出来ません。家族信託を利用して財産の管理・処分を受託者に移行することで、認知症になってしまっても委託者に代わって財産を動かすことは可能です。不動産の売買・修繕なども受託者の判断で行うことが出来るので、資産凍結のリスクを回避することが出来ます。

ポイント03障がいを抱えた子どもに対して「親亡き後問題」を解決出来る

障がいを抱えた子どもに対して「親亡き後問題」を解決出来る

親が亡くなった後、障がいを抱えた子どもが 1人で社会生活を送っていくのは非常に難しく、これをとても不安に思っている親も多く存在します。仮に、近くに兄弟や親族がいたとしても継続的に面倒を見ていくのはとても大変なことです。相続の際に、ある程度の生活費を残したとしても、それを正しく使えるかどうかは疑問で、管理をしてくれる人の存在が望まれます。

家族信託を活用すると、受託者が毎月決まった金額を継続して渡すような設定をすることが出来ます。そして、生活面については必要に応じて障害者支援施設にサポートしてもらうなどすれば、親も安心出来ることでしょう。

ポイント04経営権を残したままでも事業承継をスムーズに行える

経営権を残したままでも事業承継をスムーズに行える

代表取締役の座をそろそろ後継者である子どもに託して自身は会長職にでも、とお考え中の方にも家族信託を活用することができます。事業承継のために計画的に自社株は後継者に渡したいが、自分の目の黒いうちは経営権は譲りたくない…と相反する気持を抱えている経営者も多くおみえかと思います。

もし、生前贈与という形で株を渡してしまうと経営権も一緒に譲渡することになるため、万が一、息子の経営方針に異議を申し立てる必要があっても、株主総会での議決権はないため息子の経営方針の歯止めにはなりません。

そこで、家族信託を活用して経営権と財産権とを分けて、株は譲渡するが経営権は残したままの設定にすることで、経営が安定するまで経営権を維持して見届けることが可能となります。

ポイント05孫に対しても財産分配の仕組みが作りやすい

孫に対しても財産分配の仕組みが作りやすい

孫に対して、教育資金目的での贈与については原則、贈与税はかかりません。一括で贈与する場合は、1,500万円までは非課税です。しかし、これは元気なうちに出来る生前贈与です。認知症になってからや亡くなってからですと、たとえ可愛い孫であっても贈与することはできません。

そこで、家族信託を活用することで、亡くなった後でも定期的に孫に教育資金を贈与することが可能になります。さらに、細かく条件をつけることも出来るので、墓参りに来た孫にだけ贈与するなんて設定も出来ます。

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「家族信託サポート協会名古屋」が家族信託のサポートを致します!

舌古 孝之協会代表 舌古 孝之

「家族信託サポート協会名古屋」のホームページにご訪問くださいましてありがとうございます。協会代表を務めております、舌古 孝之(ぜっこ たかゆき)と申します。平成 27年(2015年)の相続税及び贈与税の税制改正に伴って、より多くの方が相続税の納税対象者となり、相続に対しての関心は年々高まっております。そんな中、家族信託を活用しての財産承継の仕組みについても同様で、今後はさらに普及することと想定されます。

最近になって注目を集めております家族信託ですが、制度自体は平成 19年(2007年)に改正信託法が施行され、非営利目的の「民事信託」として始まりましたが、税理士業界をはじめ各士業にとって潜在的なニーズの認識の遅れから、普及するまでに時間がかかってしまった背景がございます。

しかし、私達「家族信託サポート協会名古屋」では改正信託法が施行されてから早い段階でこの家族信託に着目し、法律の理解及び普及に務めて参りました。結果、東海地区に於いて信託組成実績(30件以上)トップクラスを誇っております。

そんな「家族信託サポート協会名古屋」が、自信を持って言える 3つの強みについて、ご紹介させていただきます。

家族信託に強い「家族信託サポート協会名古屋」の 3つの強み

強み01 家族信託の先駆けとして、豊富な実績がございます

私達は、相続に強い専門家集団として、相続に関するあらゆる相談を受けて参りました。そんな中、従来の成年後見制度や遺言書では解決出来ない問題も多く、改正信託法が施行されて間もない頃より、家族信託の 自由度の高い財産承継の仕組みが可能 という点に着目して、法律の理解・普及に努めて参りました。おかげさまで、協会所属の専門家の中には、国内トップクラスの信託組成実績を誇る司法書士や、トップクラスの信託税務実績を誇る税理士がいるなど、経験値を重ねるごとに相談者様からの厚い信頼を寄せて頂いております。

家族信託をご検討される上で、経験値の高い専門家がいるという点は安心感に繋がります。

現状だけでなく、相談者様が生きているうちから亡くなった時、そして亡くなってからの財産の流れを設定し、誰が責任を持って管理してそれを子ども、孫、さらにその先へどのように承継するのかを考えなくてはならないため、あらゆるリスクを想定するためにも経験値はとても重要な要素と言えます。

家族信託サポート協会名古屋には、豊富な組成実績がございますので、安心してご相談いただけます。お気軽にお問い合わせ下さいませ。

強み02 家族信託普及協会公認の「家族信託専門士」がサポート致します

家族信託の正しい理解と普及活動に務める「一般社団法人 家族信託普及協会(代表理事:芳屋 昌治)」では、利用者への告知や一般向けセミナーの開催、利用者から相談を受ける専門職(司法書士、税理士、弁護士、宅地建物取引士、FPなどの専門職の方々)向けの独自カリキュラムを使ったノウハウの提供などを行っております。また、専門職に於いては協会主催の研修を終了することで「家族信託専門士」として認定されます。

家族信託専門士の役割は、ご相談者様と専門家の上手な連携をサポートするのはもちろん、ご相談者様の要望に基づいて、具体的にどのようにプランニングをするのかなど、家族信託そのものを設計する役割を担います。

私達、「家族信託サポート協会名古屋」には協会の正会員であり家族信託専門士として認定されたエキスパートが揃っております。ご相談者様のご希望・ご要望に添うのはもちろんのこと、エキスパートとして将来を見据えた家族信託の設計を致しますので、ご安心下さいませ。

強み03 専門家向け家族信託セミナーも開催する詳しいスタッフが対応

ご相談者様に対して、将来を見据えた家族信託のご提案をするのはもちろんですが、家族信託そのものを今以上に普及させて、多くの皆様にご活用いただきたいという想いで、私達は定期的にセミナーを開催しております。利用者様に向けて、そもそも家族信託とは何か? といった基本のお話から、利用者様から相談を受ける専門家に向けて、家族信託を不動産運用にいかにして活用すべきか、スムーズに事業承継を進めるための信託設計のお話しなど、家族信託の組成実績を交えた実践的なお話しをさせていただいております。

当協会で主催する信託セミナーは、毎回、満員御礼となり皆様の興味関心の高さを窺い知れますが、私達に直接相談をされる前に先ずは聞いてみたいという方は、是非ともご参加下さいませ。セミナーの告知・募集については、当ホームページでも随時お知らせ致しますので、皆様のご参加をお待ちしております。

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よくある質問

受託者が亡くなるとどうなりますか?
受託者が亡くなった後、1年間新たな受託者がいないと契約は終了します。
そのため、実務では万が一に備えて第二受託者を決めておくなどの方法により、契約終了のリスクを抑えます。
受益者の指定は何人でも大丈夫ですか?
はい、何人でも大丈夫です。
家族信託は信託銀行のサービスと何が違いますか?
受託者が違います。信託銀行のサービスでは受託者は信託銀行になります(営利目的の商事信託)。家族信託の受託者はご家族です(非営利目的の家族信託)。
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サポート費用について

家族信託の設計・コンサルティング費用(信託契約書作成を含む)
財産総額に応じて 30万円(消費税別)~

※事案の難易度や関係機関との交渉の有無などによって増減されることがあります。

不動産を信託する場合:信託に関する登記手続き報酬及び登録免許税等実費
司法書士報酬 10万円(消費税別)〜
登録免許税
  • 土地:固定資産税評価額の 1,000分の 3
  • 建物:固定資産税評価額の 1,000分の 4
信託監督人報酬
年額 2万円~(要相談)
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ご相談の流れ

01希望の面談日をお知らせ下さい
まずはご相談したい内容などを面談にて詳しくお伺いさせていただきますので、面談の希望日時などをお電話か お申し込みフォーム よりお知らせ下さい。
02面談でご要望をヒアリング
当協会の事務所にて面談(1時間程度)を行います。ご希望、不安に思っていること、家族関係、財産状況等をお聞きします。信託を活用するのが適切かどうかも含め検討させていただいた上で、お見積もりを作成させていただきます。もし別の手段が望ましいと判断すれば、その提案もさせていただきます。
03信託方針、概要の提案、見積もりの提示
ヒアリングした内容をもとに、ご希望に沿うご提案内容をご説明させていただきます。それにかかる費用と流れをご説明させていただきます。ご希望に沿えるかどうか判断の上、お申込みをいただきましたら、具体的に業務を進めます。
04ご家族への説明
信託を使う場合、将来の紛争を避けるためにも、契約当事者に限らず、相続人にあたる方のご理解が不可欠です。ご家族、関係者へのご説明をさせる機会をセッティングします。
05具体的な信託組成、信託契約書作成
ご希望内容を具体的に契約書に反映させていきます。ご確認のため、数回面談させていただくことがあります。

06信託財産の分別管理
信託財産が不動産の場合は、信託の登記手続きを行います。金銭については、信託口口座の開設、金銭の移動を行い、受託者に引き渡します。
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