【40代男性】不動産の認知症対策
家族関係
父: | 80代 |
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母: | 70代 |
長女: | 50代 |
長男(相談者): | 40代 |
相談内容
長女と長男は、それぞれ独立し、両親とは別居している。両親とも高齢になってきているので今後の生活費が心配として、長男が来店されました。財産は自宅不動産と預貯金。
父は入院したこともなく薬も服用せず、今は健康だが、段々記憶力が気になりだしたこと、普段からしっかり家のやりくりをしている母も高齢になってきたので、これからのことが気になりだしました。もし父が施設に入ることになったら、手元の資金がなくなってしまうので、自宅不動産を担保に借り入れをして、施設費用に充て、亡くなったら売却するようなイメージをしています。場合によっては生前に売却するかもしれません。不動産を動かせないようなことがあると困るので、元気なうちに信託をしたい。
対応策
父親の財産は自宅不動産と預金で、もし万が一のことがあれば母にすべて渡すつもりときいています。しかし、それまでに施設に入るようなことがあれば、手元資金では覚束なくなるかもしれません。
そこで、不動産を動かしたいときに動かせるように、委託者・当初受益者を父、受託者を長男(相談者)、第二順位受益者を母とする信託を提案しました。信託の終了については、ご本人と第二順位受益者である母との 2名が亡くなったとき、としました。信託について、相談者である長男は、ある程度知識をお持ちでしたので、しくみについては早い段階でご理解いただけました。
ただし、不動産の活用方法について、売却するのか、賃貸するのか、が具体化していなかったので、できるだけ可能性のある管理方法を契約書に入れ込む必要がありました。地理的にも駐車場にして貸すかもしれないし、売却の時期についても地価が上昇したときに検討したいとのご意見もありました。契約書に記載がない管理方法は原則できないためです。
あと 1点難しいと感じたのは、相続人となる長女への説明です。嫁ぎ先の親の世話などで連絡が取りづらく、理解して頂くのに時間がかかりました。説明のタイミングや接触方法によっては、うまくまとまるものがかえってこじれてしまう可能性もあるので、十分留意したいところです。
結果としては、長女にも理解していただき、進めることができました。
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